【子育ての悩み解決】「ルールは破られるもの?」子どもの自信を育む、家庭でできる大切なこと

「うちの子、どうしてこんな風に育っちゃうんだろう…」

「もしかして、私の子育てが間違ってる?」

子育てをしていると、ふと、そんな風に自分を責めてしまうことってありませんか?

もし、お子さんが心のどこかで「ルールなんて守っても意味がない」「期待すると裏切られるだけ」と感じていたら、
その後の人生に、もしかしたら影を落としてしまうかもしれません。

私自身、元小学校教員として20年、そして今は現役のスクールカウンセラーとして、
多くの子どもたちとそのご家庭と日々向き合っています。

今回は、そんな私が、子どもの心の育ち家庭環境の切っても切れない関係について、
これまでの経験と最新の知見を交えながら、お話しさせてください。
きっと、読み終える頃には、子育てに対する新たな光が見えてくるはずです。

子どもの「学び」は、学校の教科書の中だけじゃない!家庭で育つ「生きる力」

お子さんの成長にとって、「学ぶ」ということは、学校の教科書を開くことだけではありません。

毎日、目にするもの、耳にするもの、そして実際に手で触れて体験することのすべてが、
子どもたちの心と体を育む大切な「学びの材料」なんです。

お父さんやお母さんの温かい声かけや教え、子ども自身が「これどうなるかな?」と試してみたり、
おもちゃで遊んだり、きょうだいや友達と笑い合ったりする中で、
子どもは自然と社会のルールや、人との優しい関わり方を身につけていきます。

これは専門的には「社会的学習」と呼ばれますが、
まさに、
子どもたちが社会でたくましく生きていくために必要な「生きる力」を育む時間なんです。

「誰も信用できない」「自分には価値がない」…もし子どもがそう感じたら

でも、もし家庭が、親の喧嘩が絶えなかったり、
時にはしつけという名の厳しい言葉や態度が日常的だったりして、
子どもが常に「怖い」「安心できない」と感じるような環境だったら、どうなるでしょうか?

残念ながら、子どもたちはその状況を「それが当たり前なんだ…」と無意識のうちに学んでしまいます。
そして、その苦しい環境の中で自分を守るための方法を身に付けようとするんです。
例えば、心の中に、こんなネガティブな思いを抱えてしまうかもしれません。

  • 「誰も信用できない」
  • 「期待しても、どうせ裏切られるだけだ」
  • 「私には価値なんてないんだ」
  • 「自分の気持ちを出したら、もっとつらい思いをするだけだ」

こうした心の傷は、子どもの「自分を信じる力(自己肯定感)」を深く傷つけ、
人との信頼関係を築くことを難しくし、将来に希望を持つことさえ阻んでしまう原因になることがあります。

幼い頃の「つらい経験(トラウマ)」が、学力だけじゃなく人生全体に与える影響

幼い頃のつらい経験、いわゆる「トラウマ」は、単に「勉強ができなくなる」といった表面的なことだけでなく、
人との関わり方や、社会で生きていくための力にまで、深刻な影響を与えることが、多くの研究で明らかになっています。

最近、「逆境的小児期体験(ACEs)」という言葉が注目されています。
これは、虐待、ネグレクト、家庭内の争い、親の病気や依存症など、子ども時代に経験する様々なストレスのことです。
大規模な調査から、このACEsの数が多ければ多いほど

大人になってからの心や体の健康問題(うつ病、不安、生活習慣病など)、薬物依存、学校生活や仕事でのつまづき、人間関係の悩みなど、

本当に幅広い分野に悪影響が出ることが分かってきたんです。

心と体、考え方、感情、人とのつながり、そして学習。
この全てがバランス良く育まれてこそ、子どもは真っ直ぐに成長できます。
でも、トラウマは、この大切な成長のバランスを崩し、その後の人生にまで長く影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。

お腹の中の赤ちゃんにも影響が?親ができる「最初の一歩」

さらに、驚くべきことに、お母さんが妊娠中に強いストレスを感じたり、タバコやお酒を摂取したりすることが、お腹の中の赤ちゃんの脳の発達に影響を与えるという、最新の研究報告も増えています。

例えば、妊娠中のお母さんのストレスホルモンが胎盤を介して胎児に影響し、
将来的にADHD(注意欠陥・多動性障害)や不安障害のリスクを高める可能性が指摘されています。

また、妊娠中の飲酒や喫煙が、赤ちゃんの脳の発達の遅れ、学習面や行動面での問題、さらには心の病気のリスクを高めることは、世界の専門機関が強く警鐘を鳴らしている事実です。

これらの研究は、お子さんの成長が、生まれる前から、そしてご家庭という最も身近で大切な場所から、いかに大きな影響を受けているかを示しています。だからこそ、私たち親ができることって、本当に大きいんです。

【今日からできる】子どもの自信と安心を育むために、私たちができること

では、私たち保護者は、子どもたちのために具体的にどんなことができるでしょうか?

  1. 家庭を「心の安全基地」にする
    子どもにとって一番大切なのは、家に帰れば「ホッとできる」「安心して素直な気持ちを出せる」と思える場所があることです。
    たとえどんなことがあっても、子どもが「お父さんやお母さんは味方でいてくれる」と感じられる、そんな心の安全基地を作ってあげましょう。日々の抱きしめる時間や、真剣に子どもの話を聞く時間が、きっと力になります。
  2. 愛情を込めた、一貫したルールを教える
    ルールは、子どもが社会で安全に、そして楽しく生きていくために必要不可欠です。そして、そのルールは、親の愛情に裏打ちされ、一貫した態度で教えられるべきものです。
    子どもが「約束は守られるもの」「頑張ればきっと良いことがある」と信じられる体験を積み重ねることで、自分自身を信じる力、そして周りの人を信頼する心が育っていきます。
  3. 「困ったな」と感じたら、プロの力を頼る勇気を持つ
    子育てをしていると、「これでいいのかな?」「どうしたらいいんだろう?」と悩んだり、お子さんの様子で気になることが出てきたりするものです。そんな時、どうか一人で抱え込まないでください。スクールカウンセラー、児童相談所、地域の教育相談窓口など、あなたとお子さんをサポートしてくれる専門家が必ずいます。早めに相談することで、お子さんの健やかな成長を大きく後押しできますよ。

「岡崎ほっこり学舎」では、元小学校教員として20年の経験を持ち、現役のスクールカウンセラーとして活動している私が、教育と心理の両面から、お子さんの成長を全力でサポートしています。

私たちは、ただ勉強を教えるだけの場所ではありません。学校の授業の補習を通じて基礎基本を丁寧に定着させながら、何よりもお子さんたちが一度失いかけた「自信」を取り戻すことに、一番力を入れています。
お子さんが「自分には価値がある」「世界は安全で、楽しい場所だ」と心から信じられるよう、
私たちも一緒に伴走させていただきます。

子どもの成長や学習のこと、子育てで「ここが心配だな」と感じることがあれば、どうぞお気軽にお声がけください。専門家として、あなたと、あなたのお子さんのために、最適なサポートを提供できることを願っています。

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